高齢者福祉・健康グループ

 国民健康保険データベース(健康診断、医療保険、介護福祉)と後期高齢者データベースを統合し、国勢調査や診療データを組み合わせて、地区単位のデータ群に置き換え、地理情報システム(GIS)を使って高齢者福祉の地域特性を解析するためのツールを開発します。すでに地域包括ケア「見える化」システムは厚生労働省によっても提供されていますが、肝心なのは、当該地域の現場的課題をフィードバックして研究と実践を行き来する社会実装的な開発過程です。本研究では、地域の保健医療の実態に通じた医療関係者・保健師・行政担当者らと医学・保健学の専門家とのフィードバックを繰り返しながら、要介護度・健康度と諸要素の相関関係を解析し、パフォーマンスの低い地区に対しては、保健指導重点地区として医学的見地から可能な対策を検討します。とくに、認知症予防と糖尿病対策の関係、口腔疾患と要介護度の関係について、政策現場と連携して重点的に検証を行っていきます。


 データベース解析によっ て抽出された地域特性に基づいて、要介護度・健康度と諸因子の相関関係を解析し、医学的見地から可能な対策を検討します。もっとも課題の明瞭な地区を選び出し、当該地区における高齢者介護ニーズや生活実態上の課題を抽出します。認知症を発現・要介護状況を進行させる因子との関連性、特に糖尿病予防の保健活動の予防効果を検証します。口腔疾患と要介護度の相関、住民健康の評価値と地域コミュニティなど社会的因子との関係に重点的に検証します。

研究メンバー

                
氏名 所属 職名 専門分野
柳原 清子 医薬保健研究域保健学系 准教授 家族看護学
篠原 もえ子 医薬保健研究域医学系 特任准教授 神経内科学
辻口 博聖 医薬保健研究域医学系 特任助教 公衆衛生学
宮城 栄重 医薬保健研究域医学系 博士研究員公衆衛生学
岡本 成史医薬保健研究域保健学系教授歯学・感染症学
板谷 智也 医薬保健研究域保健学系 助教 在宅看護学
横川 正美 医薬保健研究域保健学系准教授理学療法、健康増進
正源寺 美穂 医薬保健研究域保健学系助教リハビリテーション看護学、コンチネンスケア